舟渡御

毎年3月17日・18日に行われる浅草寺の仏事・「浅草寺本尊示現会(せんそうじほんぞんじげんえ)」では、平成12年から「お堂上げ」「お堂下げ」が復活しました。

江戸時代には一之宮・二之宮・三之宮三基のお神輿が「お堂下げ」で本堂(浅草寺)から外陣に降ろされると一之宮を先頭に現在の浅草橋際の舟乗り場まで担ぎ運ばれました。そして、舟乗り場で待機している大森(品川)在住の漁師によって供奉される舟にそれぞれのお神輿が乗せられ隅田川を漕ぎ上り駒形岸または花川戸岸から上陸し浅草神社に担ぎ帰られたと伝えられています。

三社祭斎行700年にあたる今年の「浅草寺本尊示現会(せんそうじほんぞんじげんえ)」では、この「舟祭」が「舟渡御」として再現・斎行されることになりました。

※浅草神社様の許可をいただいて浅草神社HPより抜粋させていただきました。


※写真は浅草神社様からご提供いただきました。

浅草寺本尊示現会(せんそうじほんぞんじげんえ)とは?

「示現」とは、神仏がこの世の人々を救うために種々の姿で現れることをいいます。

浅草寺に伝存する『浅草寺縁起』によれば、推古天皇36年(西暦628年)3月18日早朝、江戸浦(現在の隅田川の下流辺りのこと)で投網を引いていた漁師・檜前浜成(ひのくまのはまなり)、竹成(たけなり)の兄弟が、漁撈の網に一体の仏像を発見します。これを土師中知(はじのなかとも)が拝した際に、聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)の尊像であると見極め、自ら屋敷を寺に改めて出家。これが浅草寺の草創となりました。この日のご祈祷では、特別に紅い掛紙を巻いた紅札(べにふだ)が授与されます。

ご本尊を讚えて境内で奉演される「金龍の舞」も、前述の『浅草寺縁起』に因むもの。浅草寺の山号でもあるこの舞は、観音さまのご示現を祝して金龍が天より降りて舞ったところ、一夜にして千本の松林ができたとあることから、昭和33年に本堂再建を記念して創作されたものです。松林に見立てた松児童を先頭に、観音さまを象徴する蓮華珠、これを守護する金龍が続いて練り歩き、お囃子も同行して賑やかに行われます。

ちなみに、ご本尊・聖観世音菩薩像の感得、奉安にかかわった3人が祀られているのが三社権現神社(現在の浅草神社)です。明治の神仏分離以降は5月の行事に変更されてしまった三社祭も、それ以前は3月18日を中心とした祭りであったのも、こうした由来があったためです。

「お堂上げ」「お堂下げ」とは?

ご本尊・聖観世音菩薩像の感得、奉安にかかわった3人が祀られていることより1日目に夜儀として浅草寺の氏子さんにより「お堂上げ」が行われ、本堂外陣に一夜お篭もりされた宮神輿三基は、2日目に「お堂下げ」され浅草神社へお戻りになります。

浅草寺に伝存する『浅草寺縁起』によれば、推古天皇36年(西暦628年)3月18日早朝、江戸浦(現在の隅田川の下流辺りのこと)で投網を引いていた漁師・檜前浜成(ひのくまのはまなり)、竹成(たけなり)の兄弟が、漁撈の網に一体の仏像を発見します。これを土師中知(はじのなかとも)が拝した際に、聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)の尊像であると見極め、自ら屋敷を寺に改めて出家。これが浅草寺の草創となりました。この日のご祈祷では、特別に紅い掛紙を巻いた紅札(べにふだ)が授与されます。

仏事と神事が同時に行われる行事はとても希で、
毎年5月に行われる浅草神社例大祭(三社祭)へと行事は、続きます。

「スケジュール予定
■ 平成24年3月17日(土)
午前10時00分 舟渡御斎行式典(大祭) 斎行
  浅草神社社殿
午後5時00分 本社神輿神霊入れの儀 斎行
  浅草神社社殿・神輿庫
午後6時00分 奉納舞踊「清元三社祭」
  浅草寺五重塔前
午後6時50分 宮神輿三基 浅草神社出発
  浅草神社境内
午後7時00分 本堂「堂上げ」
  浅草寺本堂階段・外陣
午後7時45分 法要
  浅草寺本堂内陣
■ 平成24年3月18日(日)
午前9時00分 祝詞奏上、法要
  浅草寺本堂外陣
午前9時20分 本堂「堂下げ」
  浅草寺本堂外陣・階段
宮神輿三基宝蔵門前安置、休憩
  浅草寺宝蔵門前
午前10時10分 浅草神社氏子四十四ヶ町
移御[山車]
宝蔵門→伝法院通り→馬道通り→言問通り→吉野通り→小松橋通り→国際通り→浅草通り→並木通り→雷門通り→江戸通り→東参道桟橋
午後0時30分 東参道桟橋到着
  東参道桟橋
  [乗船準備]
午後2時00分 舟渡御 斎行
  隅田川(東参道桟橋~桜橋~浅草見附~駒形橋)
午後3時00分 駒形橋到着
  駒形橋
  [上陸準備]
午後4時00分 駒形堂 法要
  駒形堂
午後5時40分 宮神輿三基雷門前安置
  雷門
午後6時00分 宮神輿渡御
仲見世→本堂前→浅草神社境内
午後6時40分 浅草神社到着・神輿庫入れ
  浅草神社境内
午後7時00分 宮神輿御霊返しの儀 斎行
  浅草神社神輿庫・社殿