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タイトル

2003年春〜のNHK連続テレビ小説「こころ」の舞台が浅草で…ということで、
「浅草い〜とこ」ではもちろん特集をスタートします。

浅草で8代続く老舗の鰻屋に生まれたヒロイン、こころ。
彼女が浅草の人情あふれる人たちに囲まれながら、仕事に子育てに、
家業の再建に奮闘する波乱万丈青春記。

花 物語 〜Story〜 こころのスートーリーを簡単に紹介しています。
花 速報!! 浅草での撮影風景、報告はこちらです!
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物語 〜Story〜
浅草生まれのちゃきちゃきの江戸っ子、末永こころは23歳。お祭りが大好きで、男勝りで気風がよく、ひとたび何かあれば、モットーの「心意気」で何処へでも飛び込んでいく。こんな元気印の彼女の、波乱万丈の物語が始まる…。

こころは国際線の客席乗務員(スチュワーデス)。地元・浅草と海外を往復する毎日である。こころは子供のころ、地元の飛不動(とびふどう)に航空安全のお参りに来ていた客席乗務員たちに出会った。彼女たちは、すごくきれいでかっこよかった。「私もいつか狭い浅草を飛び出して、もっと広い世界を見るんだ。」こころは幼心にそう誓い、見事に夢をかなえたのだった。
こころの実家は、江戸時代から続く、老舗のうなぎ屋「きよ川」。粋な女将の祖母と、しっかり者の母が切り盛りして、店はいつも繁盛している。花火師だった父は、一度店に入ったものの、こころが幼いころに家を出て行き、今は新潟の山里で細々と花火を作っているらしい。こころには、父の思い出はあまりない。ただ、父の打ち上げた花火の美しさだけは覚えていた。

女3代の女系家族で、ひとり娘として育ったこころ。こと結婚に関しては運のなかった祖母、母と違い、「私は三度目の正直。きっと幸せな結婚をして、理想の家族を作るんだ」そう夢見ていた。そんなこころが出会った運命の相手は、皮肉にも「バツイチで2人の子持ちの中年ドクター」だった。

5月、浅草の街は三社祭。フライトを終え、神輿を担ぐべく駆けつけたこころは、見知らぬ長身の男と出会う。折しも神輿の担ぎ手に急病人が発生するが、こころの男の対処の事なきを得る。男は医師だった。浅草で“赤ひげ”のような診療所開設を目指すこの男と、こころは次第に親しくなる。 生まれて初めて、強い恋心を抱くこころ。男もこころのひたむきさに惹かれる。だが、男はすでに医師の妻と離婚し、中学生の娘と5歳の息子を抱える生活をしていた。そのため男は、あえて理由も告げずに、こころを避けようとする。こころも一度はあきらめようと決心するが、どうしても忘れられない。真夏の隅田川、花火大会のの夜。満開の花火の下で運命の再開を果たした二人は、お互いの愛を確かめ合い、結婚を誓う。

しかしバツイチで子持ちの男との結婚話に、浅草中が大騒ぎ。特に母親は、自らの結婚の失敗からも娘の幸せな結婚を望んでいたため、猛反対する。一方男の側でも、弟の母代わりになっていた中学生の娘は、父親の結婚が面白くない。しかし、二人は愛を貫き、遂に結婚にこぎつける。

家族4人の賑やかな新婚生活が始まる。夫は、浅草に念願の診療所を開設。こころも仕事に家庭に大忙しだ。だが、幸せはつかの間。雪山での遭難者を救助するため山に登った夫は、突然の雪崩に巻き込まれてしまう。血のつながらない子供たちと残されたこころ。子供たちはなかなか素直になろうとしないが、こころは時には悩み、喧嘩し、正面からぶつかっていく。

 新潟の山里に住む父との再会と和解。祖母、母親、女三代の恋模様。浅草での「子育て」をめぐるてんやわんや。実家のうなぎ屋の経営危機。ひと癖もふた癖もある様々な浅草の人々に囲まれ、母、祖母の生き方を見つめ、こころはうなぎ屋を再建。やがて子供たちの本当の母親に、そして名実ともに「浅草の母」へと成長していく。

第1週「祭りに咲いた恋心」 3月31日(月)〜4月5日(土)
時は2000年5月。浅草生まれの末永こころ(中越典子)は、国際線の客室乗務員。心意気がモットーで、大の祭り好きだ。実家は8代続くうなぎ屋「きよ川」で、粋な祖母のいづみ(岸惠子)としっかり者の母・美佐子(伊藤蘭)が切り盛りする。花火師の父・沢朗(寺尾聰)は、15年前の花火大会で事故を起こして家を出たきりだ。

 こころは合コンで、大学病院のエリート医・朝倉優作(仲村トオル)と知り合う。そして、三社祭。こころは幼なじみの投網子(小池栄子)や銀(阿部サダヲ)と一緒に威勢良く神輿(みこし)を担ぐ。宮入りで盛り上がる中、風呂屋の鉄男(モト冬樹)が倒れるが、そこに優作が現れる。こころは下町で診療所開設を志す優作の理想を知り、浅草を案内することになる。
そんな中、かつての兄弟子・一国(竜雷太)の計らいで、沢朗が15年ぶりに浅草に姿を現すことになり……。

撮影風景はこちらで見ることができます。

第2週「夢追う男は危険な男?」 4月7日(月)〜4月12日(土)
浅草で診療所開設を目指す優作(仲村トオル)のために、こころ(中越典子)は町の有力者たちの会合に優作を招くことに。同じ頃、隅田川の花火大会に参加するために、沢朗(寺尾聰)が浅草を訪れるが、こころたちに会うことなく新潟へ戻る。沢朗が来たことを知らされた美佐子(伊藤蘭)は沢朗に電話するが、佐緒里(かとうかずこ)が電話に出てしまう。

 会合で了承を得て順調に進んだ診療所だが、資金面から危機に陥る。しかし、優作の熱意とこころの必死の応援に、浅草の住人一同も場所や機材を提供することになる。自らの夢を熱く語る優作に、次第に惹(ひ)かれていくこころ。優作もそんなこころの気持に気づくが、なぜかこころを避けようとする。
7月のほおずき市。優作はこころの目の前で、見知らぬ女性のためにほおずきを選ぶ。思い余ったこころは、優作のマンションを訪ねるが……。

第3週「愛の誓いは花火のように」 4月14日(月)〜4月19日(土)
優作(仲村トオル)は離婚歴があり、中学生の娘・倖(黒川智花)と5歳の息子・優太(広田亮平) がいた。こころ(中越典子)はそれでも優作に自分の気持を告白する。優作の複雑な事情を知り、いづみ(岸惠子)は応援し、美佐子(伊藤蘭)は心配する。そんな中、こころは偶然倖と知り合う。そして互いに気づかずに、恋の悩みと父への不満を語り合い、意気投合してしまう。

 新潟・山古志村で花火作りに励む沢朗(寺尾聰)は、花火師の佐緒里(かとうかずこ)が自分の工場を一緒にやってほしいと持ちかけるが受けようとしない。花火大会当日、沢朗は弟子の匠(玉木宏)を連れて、15年ぶりに浅草に打ち上げにくる。浅草神社でこころは沢朗と再会するが一方的に非難してしまう。だがその夜、沢朗の上げた花火は、昔ながらの花火「和火」(わび)で、こころとの思い出をこめた花火だった。その花火を見て涙を流し父への想いを語るこころを、優作は強く抱きしめ、プロポーズする。そして、こころは優作の子供と対面することになるのだが……。

第4週「妻になるとき母になり?」 4月21日(月)〜4月26日(土)
こころ(中越典子)が優作(仲村トオル)の子供に会うため、待ち合わせのレストランに行くと、そこには倖(黒川智花)がいた。驚く2人。倖は優作が会わせたいと言っていた女性が仲良くしていたこころだと分かり、「だまされた」と2人を責める。倖は家庭内ストライキを開始。
優作は美佐子(伊藤蘭)といづみ(岸惠子)に正式に挨拶に来るが、優作の経歴を知った美佐子は結婚に反対し、こころは家を飛び出す。

 親友の投網子(小池栄子)の船宿にとりあえず仮住まいを始めたこころは、何とか倖と仲良くなろうとするが、倖との溝は埋まらない。実は倖は中学校で軽いいじめに遭っていた。倖の悩みを知ったこころは中学校に乗り込み、投網子や銀(阿部サダヲ)の助けを借りて、倖を助ける。こころの「心意気」を感じた倖は、家事ストライキを取りやめる。
実家でも、いづみの計らいで、優作が改めて挨拶に訪れ、美佐子も遂に2人の結婚を認める。だれもが認めた結婚に、ただ一人不満な銀が、優作に銭湯での我慢比べを申し込む。だが、優作の勝利に終わり、浅草中が2人の仲を晴れて祝福することになる。

第5週「てんやわんやの華燭(かしょく)の典」4月28日(月)〜5月3日(土)
晩秋、結婚が決まったことを報告するため、こころ(中越典子)は新潟県六日町の優作(仲村トオル)の実家に挨拶に向かう。優作の両親の有礼(草薙幸二郎)と晴子(大森暁美)はこころを歓迎する。有礼の地域医療に励む姿に、こころは優作の原点を知る。中越地方を一望に見下ろす八海山の頂上で、改めて家族のあり方を話し合うこころと優作。
だが、優作が山古志村の沢朗の家を訪ね、こころに相談もなく沢朗を結婚式に招待したことで二人は対立。こころは一人で新潟から帰ってしまう。

 優作はこころと和解するため「きよ川」を訪れるが、こころはフライトで不在。和解できぬままに結婚式当日が訪れる。不安な気持のこころだったが、優作は突然、皆の前で即興の誓詞(のりと)を行う。お互いの愛を再確認した二人は、永遠の夫婦の誓いを交わす。
結婚式への参席を辞退した沢朗も、人知れず遠目で娘の晴れ姿を見つめていた。そうして、家族4人の新婚生活が始まった。

撮影風景はこちらで見ることができます。

第6週「雨降って固まる家族の絆」 5月5日(月)〜5月10日(土)  
仕事に忙しく家事が満足にできないこころに対して、優作たちは分担して家事をこなす。中学3年生の倖は進路について悩むが、優作は目前に迫った診療所開設の準備に忙しく、相談に乗ってくれない。さらにこころが自分の日記を盗み見したと誤解し、激しく対立する。落合(パパイヤ鈴木)の取り成しも空回り、家族はバラバラになってしまう。

 そして迎えた診療所開設の日。姿を見せない倖を心配し、こころはパーティーを抜け出して、一人で探しに行く。正直な心持ちを語るこころに、倖は初めて素直に応えた。だが、戻った倖を頭ごなしに叱る優作に対して、今度はこころが反発。倖と優太を連れて実家のきよ川に戻ってしまう。翌日、実の母のような医者になりたい、という夢を話せずに倖が進路に悩んでいたことを知り、家族は和解する。

第7週「それでもやっぱり医は仁術」5月12日(月)〜5月17日(土)  
 周囲の助けもあって軌道に乗った診療所だが、手伝ってきた落合(パパイヤ鈴木)が辞めることになり、優作(仲村トオル)への負担が一気に増える。診療所があるマンションのオーナー藤岡(梅野泰靖)の息子の勉(信太昌之)が現れ、こころ(中越典子)たちに立ち退きを求める。騒動のなか、心臓に持病を抱えた藤岡が倒れる。

 優作はかつての勤務先の大学病院に救急車で向かうが、患者の受け入れを拒否される。こころが必死で病院長に掛け合って手術ができ、藤岡は一命をとりとめる。自分の医療の無力さを感じた優作は、診療所をたたむ決心をする。だが浅草の皆の説得と、勉が思い直したこともあり、診療所は存続することになる。そんな折、父の有礼(草薙幸二郎)が腰を痛め、優作は実家の朝倉医院を手伝うべく、新潟へ向かう。その日は優作の誕生日で、こころたちは電話越しに優作に歌を贈る。その夜、優作のもとに八海山で遭難者が出たとの知らせが入る。

第8週「突然の別れと永遠の愛」5月19日(月)〜5月24日(土)  
 八海山で親子の遭難者が出たことを知り、優作(仲村トオル)は医師としての使命感から一人救助に向かうが、救助本部への連絡が途絶える。その知らせを受け、こころ(中越典子)は、倖(黒川智花)と優太(広田亮平)を連れて六日町へ向かう。だが吹雪の中、捜索は打ち切られる。美佐子(伊藤蘭)もこころを心配し、駆けつける。
 数日後、優作の生存は絶望的になり、有礼(草薙幸二郎)と晴子(大森暁美)は子供たちを引き取ることを提案する。だがこころは「家族3人で優作さんが帰ってくるのを待ちたい」と伝える。こころの気持を知った倖や優太もこころと帰りたいと言い、一緒に帰京する。

 優作のいないマンションでの3人の生活が始まる。周囲も励まそうと気を回すが、そうした気遣いを感じ取った倖は「こころの幸せのためには自分たちがいないほうがいいのでは」と思うようになり……。

第9週「父の背中の温もりは」5月26日(月)〜5月31日(土)
 倖(黒川智花)と優太(広田亮平)を迎えるために、こころ(中越典子)は六日町へ向かう。有礼(草薙幸二郎)夫婦はこころのために新潟で暮らす、という倖の言葉を聞いて、2人をしばらく預からせてくれ、と申し出る。一旦は浅草に戻るこころ。だが沢朗(寺尾聰)からの電話で子供たちが沢朗の家にいると聞き、山古志村へ向かう。倖は沢朗に向かって、勇気を出して娘への素直な気持を伝えるべきだ、と言う。その夜、子供たちを迎えにきたこころに対して、沢朗は浅草を離れてからの15年間について語る。だがこころは、そんな父に反発を感じるばかりだ。翌日、佐緒里(かとうかずこ)から、15年間渡せずにいたこころへのプレゼントの山を見せられ、初めて父の思いを知る。

 そこに、優作の遺体発見の知らせが入る。葬儀の後、かつて優作と登った山を前に、こころは倖と優太ともう一度一緒に家族をやり直すことを誓う。いづみ(岸惠子)の応援もあり、有礼たちも子供たちとこころがやり直すことを認める。そこに沢朗と匠(玉木宏)が現れ、優作の弔い花火を山に向かって打ち上げる。こころは初めて素直な気持で、父に向かってありがとう、と伝える。

第10週「生みの母と育ての母と」6月2日(月)〜6月7日(土)
 こころ(中越典子)の前に、優作(仲村トオル)の先妻藤井カンナ(財前直見)が現れる。カンナは離婚の経緯を話し、倖(黒川智花)と優太(広田亮平)を引き取ってドイツに連れて帰るという。
カンナはきよ川を訪れる。カンナを快く思わず、こころを応援するみんなに対し、当人たちの問題に誰も口出しするなといづみ(岸惠子)が一喝する。こころはカンナに、子供たちと一緒に一日を過ごし、その上で子供たちに判断させてはどうかと提案する。だが突然現れた母親に対して複雑な気持ちの倖は、会いたがらない。

 約束の日、なかなかカンナが現れない。カンナから学会用の論文を記録したディスクを紛失したので会いに行けないと連絡が入る。もしかすると、ディスクを失くしたのは日本まで乗ってきた飛行機の中かもしれないということで、こころは空港に向かい、無事発見する。一方、カンナは倖たちと4年ぶりの再会を果たす。始めは硬かった倖も、しだいに打ち解ける。

第11週「女将(おかみ)とは店の母なり」6月9日(月)〜6月14日(土)  
 こころ(中越典子)と子供たちが浅草に戻ってきて、きよ川は賑やかに。
そんな折、五井(モロ師岡)が料亭の仲居と交際していると噂がたつ。だが実は五井は、高い待遇の引き抜きの誘いを受けていた。
五井の悩みを知ったこころは複雑な気持ちになる。いづみ(岸惠子)の恩を裏切れない五井は断ろうとするが、結局いづみが後押ししてやる形で、店を出ることに。

 板長の抜けたきよ川は、生野(勝俣州和)が頑張るが、追いつかない。一国(竜雷太)の宴会も散々に終わる。店のことが気になるこころだが、子育てとうなぎ屋と客室乗務員の仕事が思うようには両立しない。
そんな折、大きな宴会の予約が入る。五井抜きでは難しいと判断したいづみは断ろうとするが、美佐子(伊藤蘭)は既に別の調理師を依頼していた。宴会当日、必死で準備する皆の前に、突然、五井が連れてこられ…。

第12週「生意気喧嘩(けんか)は江戸の華(はな)?」6月16日(月)〜6月21日(土)
 浅草に出てきた匠(玉木宏)は、きよ川で開かれた歓迎会でいきなり銀(阿部サダヲ)たち浅草の花火師とけんかになる。一国(竜雷太)に叱られ店を飛び出した匠に、こころ(中越典子)は浅草の良さを知ってほしいという。
 一方美佐子(伊藤蘭)は、お得意先の開拓を始めることに。母の思いを知ったこころも落語家の宴会を取り付けるが、同じ日に犬猿の仲の落語家一門の宴会を、美佐子が取り付けていた。美佐子はあえて2つの宴会を受ける決意をする。宴会当日、2階座敷は大げんかになるが、いづみ(岸惠子)の機転で、両者は和解。美佐子は、自分の力不足を思い知らされる。
 下働きばかりの匠(玉木宏)の不満が爆発、銀(阿部サダヲ)と花火対決をして、負けたら新潟に帰る、と言う。川原で双方の花火が上げられるが、一国は両者とも負けを宣言。自分の至らなさを悟った匠は、初めて心から謝り、一から浅草で修行することになる。

 そんな折、こころが機内で出会った菱沼ハナ(草村礼子)がきよ川を訪ねてくる。ブラジル移民のハナは、昔と変わらないきよ川の味に感激し、いづみに対し、ブラジルにいる人たちに日本の味を知ってもらいたいので、ぜひ来てほしいと持ちかける。

第13週「女三代旅立ちの朝」6月23日(月)〜6月28日(土)
 突然のいづみ(岸惠子)の結婚話。こころ(中越典子)は素直に受け入れるが、美佐子(伊藤蘭)は女将になる自信がない。だが匠(玉木宏)の様子を見にきた沢朗(寺尾聰)に励まされ、美佐子はいづみを祝福し、九代目女将になることに。

 折りしも三社祭で、六日町から晴子(大森暁美)が遊びに来る。一年前の優作(仲村トオル)との出会いを思い出すこころ。いづみも正式に吉川(犬塚弘)のプロポーズを受ける。
 ところが、以前いづみにブラジルでのうなぎ屋の再建を頼みにきたハナ(草村礼子)が現れる。こころは、今は亡きいづみの初恋の人が、かつてブラジルに渡って移民たちを支えたことを知る。そしていづみに本当にブラジルに行かなくてよいのか、尋ねる。土壇場で結婚を取りやめ、ブラジルにいく決心をするいづみ。だがいづみの心変わりに美佐子は納得できず、女将の仕事をストライキ。こころが代わりに宴会を仕切ろうとするが、ミスが続いて客を怒らせてしまう。

第14週「うなぎ屋わがふるさと」6月30日(月)〜7月5日(土)
 万太郎(なぎら健壱)が連れてきた客・日下部(甲本雅裕)が実は投網子(小池栄子)の不倫相手だった。投網子は勘当され、きよ川に転がり込む。そして、いづみ(岸惠子)が去り、人手の足りない店を手伝うことに。

 一方、こころ(中越典子)は倖(黒川智花)の帰りが遅いことが気になる。実は倖は年齢を偽って、遊園地でアルバイトをしていた。2人が互いに遠慮しているのでは、と匠(玉木宏)に指摘され、こころはショックを受ける。
 そんな折、日下部が投網子を迎えに再び現れる。全員が反対する中、投網子は自分が女の子らしくなりたかったこと、日下部と会って初めて1人の女として認めてもらえたことを話す。だが、万太郎が過労でぎっくり腰を起こしたことを知り、結局父を助けに船宿に戻る。
そんな投網子の姿に、こころもきよ川に入る決心を固め、会社に辞表を出す。だが、美佐子は店に入ることを認めず、こころは店の面接を受けることに。

第15週「謎の女とリストラと」7月7日(月)〜7月12日(土)
 こころ(中越典子)は店で働くようになり、修業の日々。美佐子(伊藤蘭)がリストラを検討している、と思い込んだきよ川の従業員たちは、必死で仕事に精を出す。

 そんな時、千野(清水由貴子)の姉・小江美(小柳ルミ子)が浅草に現れる。千野の実家は向島の料亭だったが、小江美の代で店が傾き、小江美は逃げ出して行方がわからないまま10年以上が過ぎていたのだった。かつて女将を務めていただけあって、小江美はきよ川の経営に的確なアドバイスをする。だが、千野は苦々しく思うばかり。こころは小江美から店を潰した後の苦労を聞き、千野との和解を勧める。
 互いの気持を知った姉妹は和解したかに見えたが、小江美宛の荷物が届き、そこには温泉宿で借金を背負っていた小江美のことが書いてあった。問いただす千野に対して小江美は別人のような態度になり……。

第16週「頑固は店の守りなり?」7月14日(月)〜7月19日(土)
 大場湯を設備投資してスーパー銭湯にしようという香澄(羽田実加)と、それに反対する鉄男(モト冬樹)。頑として話に乗らない鉄男に腹を立て、香澄はこころ(中越典子)の家に飛び込んでくる。そればかりか克男(東貴博)が信用金庫を辞めてしまい、香澄とけんかになって大場家は家庭崩壊寸前に。

 きよ川では美佐子(伊藤蘭)が客の回転率を上げるためうなぎを前もって割くように決めるが、割きを担当する生野(勝俣州和)は職人のプライドが許さず、店を飛び出してしまう。結局、生野は銀(阿部サダヲ)の説得で店に戻って美佐子に謝る。
 こころは美佐子に「女将さんは皆を頼ってほしい。皆も女将さんを頼りにしているんだから」と皆の気持ちを代弁して話す。それを聞いた美佐子は、自分が女将として不安があったこと、そのためにあえて厳しく言ってしまったと反省し、従業員一同と和解する。

第17週「山里の夏うたかたの恋」7月21日(月)〜7月26日(土)
 こころ(中越典子)は優太(広田亮平)を連れて、新潟の優作の実家に新盆を過ごすために戻る。さらに匠(玉木宏)の勧めで、山古志村の沢朗(寺尾聰)を訪ねることに。戸惑いつつも、こころは沢朗と少しずつ距離を縮めていく。一方匠は、錦鯉の養殖に携わる恋人の由姫子(桜井幸子)と再会する。だが半年のうちに、由姫子は仕事を諦め、同業の男と結婚することを決めていた。さらに匠の育てた牛が、夏の闘牛大会で由姫子の父の横綱牛と対戦することに。こころは何とか匠と由姫子の仲を修復させようとするが、うまくいかない。
浅草では、美佐子(伊藤蘭)が店を理由に新潟行きを一旦は断るが、倖(黒川智花)の説得で、二人は山古志村に向かう。

 闘牛大会の日。横綱牛に向かって、匠の牛は果敢に勝負を挑むが、負けてしまう。だがその姿を見た由姫子は結婚を取りやめ、養鯉の夢でもう一度勝負することをこころと匠に伝える。沢朗の家では、美佐子が沢朗に佐緒里(かとうかずこ)との関係を問う。沢朗が本心から美佐子のことを想い続けていたことを知り、美佐子はもう一度二人の関係をやり直す気になる。そこに突然、佐緒里の父が倒れた、との知らせが飛びこむ。

第18週「愛は奪うというけれど」7月28日(月)〜8月2日(土)
 佐緒里(かとうかずこ)の父が倒れ、片貝花火大会に向けて沢朗(寺尾聰)は佐緒里の工場に泊まり込むことに。佐緒里は沢朗に工場を継いでほしいと頼むが、沢朗は答えようとしない。連絡を受けた一国(竜雷太)も銀(阿部サダヲ)を連れて、新潟に駆けつける。
こころ(中越典子)は沢朗に浅草に戻ってほしいと思う一方で、沢朗に頼っている佐緒里の工場の事情を知り、複雑な気持になる。さらに窮した佐緒里が、美佐子(伊藤蘭)に向かって沢朗とかつて関係があった、と嘘をついてしまう。佐緒里の言葉にショックを隠せない美佐子。

 もう、後悔したくないと心に決めた美佐子は、沢朗に、工場は継がずに浅草に戻ってきてほしいと伝える。こころは父の複雑な胸中を察して、自分たちに気兼ねせずに本当に思っているとおりにしてほしい、と言う。翌朝、沢朗は皆に向かって、「工場が安定するまで新潟で手伝いたい。浅草にはいつか必ず帰る」と伝える。
浅草に戻ったこころと美佐子は、沢朗をいつまでも待とう、と話し合う。

第19週「老舗の味は苦かった?」8月4日(月)〜8月9日(土)
 学校の宿題で母親の仕事について作文を書くよう言われた優太(広田亮平)。だが、給仕するだけのこころ(中越典子)の仕事では単純すぎて作文が書けない、という。こころとしても店の役に立ちたいと考え、きよ川の新商品を開発するべく、丹下(山谷初男)と共同で研究する。
 そんな時、丹下の息子の雅紀(六角精児)が訪ねてきて、仕事を辞めようとしている丹下を引き止めてくれ、という。実は丹下は引退するつもりで、最後の仕事として新商品の開発を選んだのだった。こころは丹下からうなぎ料理の基本を教わる。
そして完成したのが「うむすび」。テイクアウトで食べやすくしたのが受けて飛ぶように売れるが、吉川(犬塚弘)たち常連からは評判が悪い。しかも「うむすび」を取材した雑誌が酷評し、こころはショックを受ける。雑誌社に抗議するが「老舗の大切な味を忘れたのでは」と切り返される。
 さらに丹下が記事の責任を取って仕事を辞めたい、と申し出る。だが、丹下の息子がうなぎを食べて「もう少し頑張ってくれ、父さんは、まだまだできるはずだ。」と励ます。もう一度仕事を続ける決心をした丹下に、こころは改めて親子の絆について教わるのだった。
第20週「子故に迷う親心」8月11日(月)〜8月16日(土)
 倖(黒川智花)が進級テストを白紙で出していたことがわかり、ショックを受けるこころ(中越典子)。問い詰めるこころに対して倖は、医者になるのをやめて、別の高校に行きたい、と言い出す。
そんな時、実の母カンナ(財前直見)がふたたび日本に戻ってくることになる。だが倖は学校に化粧をしていき、停学処分になったり、カンナに対しても拒否反応気味だ。こころは何とか話そうとするが、倖はなかなか心を開いてくれない。

 一方、周囲ではリカ子(一戸奈未)と生野(勝俣州和)がいいムードになったり、落合(パパイヤ鈴木)が遂に涼子(田万由子)にプロポーズしたりと盛り上がる。
 そしてカンナが日本に戻ってくる。カンナは倖の姿を見て、自分が戻ってきたことで倖を動揺させたのでは、と心配する。実はカンナはドイツで高処遇の仕事の口があり、二度と日本に戻らないつもりで来ていた。何とか倖の悩みを解決したいこころだが、却って倖の「お父さんのやってきたことは間違っていた」という言葉に手を上げてしまう。

第21週「ふたりの母親ひとつの家族」8月18日(月)〜8月23日(土)
 こころ(中越典子)とケンカした倖(黒川智花)は、カンナ(財前直見)と一緒に住むことに。カンナが医者を目指した理由を聞き、改めて自分も医者になりたい、と思う倖。
 一方優太(広田亮平)は、学校で友達とケンカしてけがを負わせるが、理由を言おうとしない。実はそれは、こころが継母であることをからかわれたためだった。早く大きくなってこころを守りたい、と話す優太の言葉に、こころは胸がいっぱいになる。

 カンナも倖と暮らすうちに、ドイツに戻らず日本で職を探して、子供たちと一緒に暮らす決心をする。だが、ドイツの大学からの推薦状をもらえないカンナに、なかなか仕事は見つからない。カンナの悩む姿を見て、どちらの母親と一緒に住むべきか迷う倖と優太。そんな二人にこころは本心を隠し、カンナと一緒に暮らしてほしい、と話す。
 結局カンナはドイツでの仕事を断って、浅草の診療所を手伝いながら、日本での職を決めることになる。こうして家族は離ればなれになることなく、互いが一緒に暮らせるようになる。

第22週「ひょんな恋でも恋は恋」8月25日(月)〜8月30日(土)
 新潟から匠(玉木宏)の父・伝蔵(秋野太作)が上京することになる。匠の嫁を決めたから故郷に帰れ、というのだ。匠は苦肉の策で、こころ(中越典子)に恋人のふりをしてくれ、と頼む。ところが伝蔵はこころをすっかり気に入ってしまい、是非息子と結婚してくれ、という。
 逆効果になるが、結局こころは伝蔵に本当のことを話してしまう。匠は改めて、自分は今花火一筋で仕事を浅草で続けたいことを伝蔵に話す。
納得した伝蔵は、決してこころのような素敵な女性を手放すな、と告げて故郷に戻る。匠はいつのまにか、こころに惚れている自分に気付く。
 一方、いづみ(岸惠子)からいよいよ帰国するとの便りが届く。
第23週「幸せ招いた大花火」9月1日(月)〜9月6日(土)
 いづみ(岸惠子)と沢朗(寺尾聰)が帰ってきたきよ川の風景は、懐かしくも新鮮。一国(竜雷太)のもとを訪れた沢朗は、こころ(中越典子)と美佐子(伊藤蘭)のために、浅草に戻って一国の世話になることを打ち明ける。そして世話になる以上は、けじめとして自分の花火はもう作らないという。

 翌日に隅田川の花火大会を控えて、みんなそれぞれの思いを抱えている。匠(玉木宏)はこころを訪ねて、自分の上げる花火が、沢朗の花火のようにこころを勇気づけられるものかどうか確かめてほしいという。こころは、浅草に戻ることが、沢朗にとって本当に幸せなことなのか迷っていた。
 山古志村の工場をたたみに行くという沢朗に、こころと美佐子は、家族の幸せを願う奉納花火を片貝で上げてほしいという。沢朗はこころたちの想いを受け止め、新潟へと向かった。

第24週「目指すは女将十代目」9月8日(月)〜9月13日(土)
 片貝花火大会で家族のために美しい花火を上げた沢朗(寺尾聰)。その夜、こころ(中越典子)と美佐子(伊藤蘭)は改めて沢朗に感謝の言葉を伝える。匠(玉木宏)はこころに、花火作りから離れて、父親のために佐渡に帰らなければならないという。

 こころ(中越典子)はいづみ(岸惠子)に、若女将になれるように仕込んでほしい、と頼む。いづみはブラジルに戻るまでの間特訓を引き受け、早速挨拶から指導が始まる。その夜、酔客(ジョーダンズ)のあしらい方で、こころは美佐子との差を感じる。
 美佐子(伊藤蘭)が新潟に行き、きよ川はこころ(中越典子)が若女将として、いづみ(岸惠子)に指導されながら切り盛りする。師走の忙しさの中、無銭飲食をする芸人風の客(テツandトモ)まで現れる。

第25週「さよならが恋の始まり?」9月15日(月)〜9月20日(土)
 生野(勝俣州和)とリカ子(一戸奈未)の交際を許すか許さないかを賭けてリカ子の父・玉越(磯部勉)が宴会で生野(勝俣州和)の力量を試すことになる。宴会の席に連れてくる面々は有名な食通。こころ(中越典子)は特別に天然うなぎを注文する。
 こころは倖(黒川智花)から、つきあっている人がいると告白される。相手は医大生なのだが、倖が高校生だとは知らないらしく、倖も言えないままでいた。

 玉越の宴会当日。みんな張り切っているが肝心の天然うなぎが届かない。業者に問い合わせると、別の得意先に流してしまったとそっけない対応。天然うなぎがないまま、玉越の宴会は進み、緊迫したきよ川に、以前無銭飲食した2人組(テツandトモ)が現れ、いまこそきよ川のために役に立ちたいと、協力を買って出た。2人は「テツアンドトモ」という売れない芸人だった。宴会の席に飛び出して持ちネタ「何でだろう〜」を披露するテツアンドトモ!
 2人が盛り上げている間に、到着した天然うなぎを大急ぎで調理、無事に宴会を乗り切ることができた。ところがその天然うなぎの仕入れに匠(玉木宏)が関わっていたことが分かり……。

第26週「浅草わが町心意気」9月22日(月)〜9月27日(土)
 こころ(中越典子)は匠(玉木宏)に「好きだ」と告白される。そこをタイミング悪く倖(黒川智花)と優太(広田亮平)に目撃されてしまう。こころを匠にとられてしまうと感じた優太は、何でもないと言われても納得できない。こころは、美佐子(伊藤蘭)といづみ(岸惠子)に匠とのことを打ち明ける。こころと匠、二人の気持を考慮して、いづみはこころにもっと真剣に匠と向き合うようにと促す。

 大晦日、年越しにきよ川を訪れた沢朗(寺尾聰)に、こころは匠のことを相談する。匠のことを好きだと言いつつも、その気持に素直になれないこころに、沢朗は、気持に導かれるままに生きるしかないと語る。
 2003年を迎え、匠が年始の挨拶に中島煙火店を訪れていた。沢朗からこころと優太がケンカをしていると聞かされて、気になる匠はこころを訪ねる。改めて本当の気持を聞かせてほしいと言う匠に、こころは迷いながらも「子供たちが一番大事」だと答えた。

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